2019年03月26日

訪問リハビリ「教えられます」


冬の訪問は寒くて「今日は大変だなあ」と思うこともありますが、
春の息吹が聞こえてきたこの頃は、防寒スタイルも変わってきました
ただ、花粉症を持っているスタッフは又別の悩みの季節かも知れません。

私も今年は何か鼻がむずむずして息苦しく、「これはまずい!」と思いスプレーを買いました。
今のところこれで落ち着きましたが、油断は出来ないかも知れませんね

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(右から厳冬期用、冬季用、通常キャップ、です。)

人間、自分の生活を少しでも快適にしようと工夫するものですが、
病気により何らかの不自由を負った方達もそれは同じです。
いや、快適にするというのではなく、ご自身の今ある能力を最大限発揮しやすくする為の工夫というべきでしょう。
利用者様のお宅に伺う私たち訪問スタッフは、時にこのような工夫から学びを得ます。
また、私たちから専門職としてご提案することもあります


A様は右手足がご不自由ですが、普段生活されるご自分の周りに、
必要なものが手に取れる範囲で置かれています
ハサミの下に文字盤がありますが、発音に不自由があるA様でも
左手で正確に文字が指せることを確認した私が提案してお持ちしました。
今まで文章発話の場合、何度も聞き返されて言い直さなくてはならなかったジレンマがこれで解消されました。
ちなみにハサミは食べ物の袋を切るためにあります。
左側にはエアコン、テレビのリモコン、そしてスマホにタブレットとすぐに取りたいものが置いてあります。
ちなみに、文字盤はA様が移動される各お部屋にも置いてあります

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B様も右手足にご不自由がおありですが、デイサービスや訪問リハの宿題をいつも熱心に行って下さる、
B様ならではの生活の場を工夫されています。
すべて左手を伸ばせば届く位置に教材、筆記道具、飲み物、趣味の塗り絵などが置かれています
ベッドは日当たりは良いですが直射日光は当たらず、
ベランダの花木なども見られる位置に置かれています。
ご家族が福祉機器業者さんと相談されてこのような配置になりました。

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他にもお部屋の移動に経路に合わせて天井から床まで伸びるバーを設置することで、
それらに掴まりながらご自分の足で行きたいところへ行けるように行くことが出来る工夫

訪リハ 教えられます2.jpg


(理学療法士が得意です)や、
マヒした手に自助具をつけて食事をご自身で摂れるようにする工夫(作業療法士が得意です)など
いろいろな知恵を屈指して在宅生活がご自分の生き方を体現できる場にすることも
われわれ在宅医療を担うスタッフの役目です。

そしてこのベースになるのは、それぞれの経験や研鑽、そして行く先々で目にする利用者様の生き様です。
そこで感じたもの、学んだものを、他の方々へ活かして行きたいと思っています



posted by 仁医会グループ at 09:13| 東京 ☀| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月15日

訪問リハビリ「新人の想い」


訪問リハビリに今年は3人、新しく仲間が加わりました
10月からはもう一人加わります。
いわば「訪問リハの新人」ですが、リハビリの新人という訳ではありません。



訪問リハは、外に出れば一人で対処しなければならない側面が多々あります。
そこが面白い所でもありますが、慣れないスタッフにとっては不安要因でもあります。
その為、訪問リハに出すスタッフは
院内で3年以上の経験を積んだ人の中から選ばれます。

リハビリ医療の経験者なのですが
そんな彼ら、彼女らも初めて訪問リハを経験して様々な想いを持ったようです

今日はそれをご紹介したいと思います。
インタビュー形式で語ってもらいました



以下のことを尋ねてみました
@訪問リハに入る前と入ってからとで印象は変わりましたか?
A訪問リハを行っていく醍醐味は何だと思いますか?
B訪問リハの業務で大変なところはありますか?



では1人目は男性理学療法士のOさんです
@訪問リハに入る前と入ってからとで印象は変わりましたか?
  在宅で生活していく方達に対するイメージが変わった。
 院内で仕事していたときは、しっかり治るまで帰れないと思っていたが、
 (障害が残っていても)帰って生活が出来るんだ!ということがわかった。
  また、訪問リハをはじめ、
 訪問看護やケアマネージャー、ヘルパー、福祉用具業者等、
 様々なサービスに関わる人たちの支えがあるから生活が成り立ち、
 ひいてはそれが在院日数を減らすことにもなるのだということがわかった。


A訪問リハを行っていく醍醐味は何だと思いますか?
  利用者様の生活の中に入りその方に合わせてリハビリを行う所が面白い。
 例えば、入院中ではなかなか見えなかった部分が生活の場の中で明らかになり、
 そこに自由な発想で対処していく所など。
 院内とは異なり、様々な機器が無い分、家の中にあるものを流用して
 介助具の代替とするなど工夫やアイデアでなんでも出来るところが醍醐味。


B訪問リハの業務で大変なところはありますか?
  雨暑さ寒さも大変
 回り始めの頃は地理がわからなかったので困った時があった。
  また、お宅にお邪魔する存在なので、マナーを守ることや
 利用者様のお気持ちに沿って業務を行っていく事に気を遣っている。
 犬や猫が苦手な人も大変かな。



2人目は女性理学療法士のKさんです
@訪問リハに入る前と入ってからとで印象は変わりましたか?
  訪問リハに加わってから初めて、
  ご退院後もこんなに機能が伸びるんだなと思うようになった。
 一般には発症後6ヶ月くらい迄は(機能が)伸びていくが、
 その後は緩やかになるといわれている。
 しかし訪問リハで関わる方達を拝見すると
 5〜10年くらい掛けて良くなっている方達もおられ驚いた。


A訪問リハを行っていく醍醐味は何だと思いますか?
  長期間の変化が拝見できるところが醍醐味。
 また、生活の中でそこに根ざしたリハビリができ、
 そうした中でご本人とご家族との関わりが見えてきて
 複眼的に利用者様を見ることが出来るようになるところ。


B訪問リハの業務で大変なところはありますか?
  使える資源が(院内業務と比べて)限られているところ。
 院内のように様々なシステムで守られている環境では無いので、
 安全面への配慮や訓練の質を上げていく工夫が必要。
  利用者様のhopeとneedを考えるのが大変。
 院内業務の時は「これさえ出来れば帰れる」という所だけ焦点を当てていたが
 訪問リハでは「何を人生の目標にしていくか」を汲み取り、
 あるいは共に考えそこへどう到達するかを見つけていかなくてはならない所が難しい。



3人目は男性理学療法士のOさんです
@訪問リハに入る前と入ってからとで印象は変わりましたか?
  利用者様の生活の一部に入らせていただいている事を感じるようになった。
 院内業務と異なり、日常生活の中にいる利用者様のご希望がまずあってから
 その日の心身の調子に寄り添って訓練を行っていく点に新鮮味を感じた。


A訪問リハを行っていく醍醐味は何だと思いますか?
  ご退院後の長い生活期の部分をいかにして支えるかを考える所。
 機能が大きく変わらないのなら環境を変えるというように
 機能の改善のみに集中しない総合的な視点で考えなくてはいけない所が醍醐味。
 このような視点で取り組むと1週レベルで問題部分を直していけるのも面白い。


B訪問リハの業務で大変なところはありますか?
  急変時の対応。
 リスク管理をしっかり行っていくのはもちろんだがそれは簡単ではない。
 どんなときも一人で対応することへの不安がある。




いかがでしたか?
それぞれの意見がありましたが、
院内の経験者だけあって訪問リハと院内業務の違いに気づき、
そこに訪問独自の楽しさや工夫を見いだしているようでした
訪問リハでの関わりは、
ご退院後の利用者様の生き方をサポートしていくことはもちろん、
その方から私たちも人生や生き方を学び、
自分の治療にそれを反映して行ければよいと思っています。

 また、意外と長い年月の中で障害の改善と能力の向上が図られる事が多いこと、
そこに可能性を見いだして行ければと思っています。

加えて、他職種との関わりの中で生活環境を整えていくことで
生活の幅が拡がることを念頭に、
福祉政策や住環境改造、自助具などについての知識の理解に努め、
横の連携を大切にしていこうと考えています



生きていくということは支え合いなんだな、
と訪問リハを行いながら感じています



posted by 仁医会グループ at 15:19| 東京 ☀| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする